講座 人権ゆかりの地をたずねて 2013年度

講座内容

※今年は、会場を「ウィングス京都」から「ハートピア京都」に移して開催しています。お間違えのないようにお願いします。

2013年5月11日(土曜日)

講師 上杉 孝實/研究センター第5部長 京都大学名誉教授
内容 社会教育の歴史と京都 ―学びの場の拡大を求めて―
教育権は学校教育だけのことではない。日本の社会教育は、欧米の成人教育の影響も受けながら独自の発展を示してきた。その歴史の中で京都にはどのような動きが見られたかをとりあげる。

2013年6月22日(土)

講師 山下 明子/研究センター客員研究員 同志社女子大学非常勤講師
内容 新島八重とキリスト教 ―ジェンダーの視点から―
新島八重は明治の京都で初の洗礼を受け、キリスト教式結婚式をあげた。再婚相手である夫の新島襄とは異なるタイプのクリスチャンだった八重の生き方を当時の日本のジェンダーに照らして考える。

2013年8月3日(土曜日)

講師 山路 興造/研究センター第2部長 京都市歴史資料館元館長
内容 地蔵盆とお火焚き ―地域共同体と子供たち―
夏の地蔵盆と冬のお火炊きは、京都の子供たちが地域の人々に見守られながら、子供たちの自治組織で執行された楽しい年中行事である。教育の大半が学校に委ねられて以降もなお、地域の人々はこれらさまざまな地域行事と通じて、子供たちを育んできた。その歴史と実態を、絵画資料などを使用して考えていきたい。

2013年9月7日(土曜日)

講師 中野 洋平/研究センター研究員 国際日本文化研究センター機関研究員
内容 京都における民間宗教者の活動と場 ―『人倫訓蒙図彙』を読む―
元禄3年に刊行された『人倫訓蒙図彙』は、当時の各社会階層における身分と職分を絵入りで解説した、いわば職業図鑑である。そのなかには、芸能や宗教行為を生業とする民間宗教者も多く描かれている。そこから「大原巫女」など京都と関係の深い者たちを取り上げ、彼らの活動や拠点とした場所について考えてみたい。

2013年9月28日(土曜日)

講師 仲尾  宏/研究センター第3部長 京都造形芸術大学客員教授
内容 建仁寺と朝鮮通信使
京都五山のひとつ建仁寺は、中世から朝鮮通信使ともつながりの深い寺院である。現在のいくつかの寺宝、什器が残され中・近世の日朝関係の厚みを知ることが、両国のえにしの確認を通じてうかびあがる。

2013年11月2日(土曜日)

講師 西山  剛/研究センター研究員 京都文化博物館学芸員
内容 輿を担ぐ人々 ―力者・駕輿丁・八瀬童子―
前近代社会において、輿に乗って移動する行為は、単なる移動方法ではなかった。どのような輿に乗り、どのような人々によって担がれるか、これらの要素の組み合わせによって多様に輿に乗る人物の権威が誇示され、一つのパフォーマンスの意味が濃厚に存在していた。本講座では、この輿の移動と密接不可分に結びついている輿を担ぐ人々に注目する。彼らはどのような輿を担ぎ、それによってどのような利益を得ていたのか。多様な職能、身分が混在する前近代社会を「輿を担ぐ」ということをキーワードに切り取ってみたい。

2013年12月7日(土曜日)

講師 田中 隆一/研究センター専任研究員
内容 京都の旧満洲(中国東北)ゆかりの地をたずねて
近代日本は中国東北地方(満洲)と深いかかわりをもっていた。京都から満洲への開拓団や、満洲からの中国人留学生など、いくつかのテーマを取り上げ、京都と満洲との歴史的なつながりについて考える。

2013年1月25日(土曜日)

講師 上田 正昭/研究センター理事長 京都大学名誉教授
内容 高瀬川開削400年 ―角倉了以と素庵に学ぶ―
朱印船貿易で活躍した角倉了以とその子素庵は、物資流通のために数多くの河川を開削した。京都では慶長11年に保津川、慶長19年に高瀬川を開削して、京都の経済的発展に大きく寄与した。「利を共にする」交易をめざした思想と行動には学ぶところが多い。

開催要項

時間 :午後2時~3時30分(受付:午後1時30分)
場所 :「ハートピア京都」(中京区烏丸丸太町下る)
受講料:1回 1,000円 ※賛助会員は無料