講座 人権ゆかりの地をたずねて 2007年度
講座内容
2007年5月19日(土曜日)
講師 | 上田 正昭/研究センター理事長 京都大学名誉教授 |
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テーマと内容 | 伏見稲荷大社と渡来の文化 2011年に伏見稲荷大社は御鎮座1300年を迎える(社伝)。その信仰の前提と稲荷大社の史脈における渡来の文化とのかかわりを考察する。秦氏の役割や御神楽「韓神」など注目すべき問題を内包する。 |
2007年6月9日(土曜日)
講師 | 下坂 守/研究センター嘱託研究員 帝塚山大学教授 |
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テーマと内容 | 杓をふる聖たち ―中世における勧進僧の活躍― 中世の市井の賑わいを描いた絵画には、さまざまな場所で杓を振り寄付を求める勧進僧の姿が登場する。寺社の堂舎や橋の造営さらには貧しいひとびとへの施しのために杓を振り続けた聖たちの姿を追う。 |
2007年7月7日(土曜日)
講師 | 仲尾 宏/研究センター研究第3部長 京都造形芸術大学客員教授 |
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テーマと内容 | 朝鮮通信使と大徳寺 ―国交回復の糸口― 豊臣秀吉の朝鮮侵略のあと、国交回復をめざして両国の当事者はさまざまな苦労を重ねた。そして1607年、今から400年前に江戸時代最初の朝鮮使節が訪日した。その旅程の中で大きな役割を果した大徳寺の事跡を追う。 |
2007年9月8日(土曜日)
講師 | 山路 興造/研究センター嘱託研究員 佛教大学非常勤講師 |
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テーマと内容 | 都の遊女たち ―その歴史とゆかりの地を探る― 都市の出現と共に存在したと言われる遊女。京都という日本文化の中心都市において、彼女らはどのような姿で現れ、何処を拠点にして活動していたのか、その実体を歴史的に探り、ゆかりの地を明らかにしたい。 |
2007年10月6日(土曜日)
講師 | 水野 直樹/研究センター客員研究員 京都大学人文科学研究所教授 |
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テーマと内容 | 京都の中の近代日朝関係史 ―「韓国合併奉告祭碑」と「長楽館」― 京都には、日本の朝鮮植民地支配に関わる遺物がさまざまな形で残っている。 そのうち、三宅八幡神社の「韓国合併奉告祭碑」と、円山公園内の「長楽館」(明治の「煙草王」村井吉兵衛が建設)を紹介しながら、近代の日朝関係について考える。 |
2007年11月24日(土曜日)
講師 | 川嶋 將生/研究センター客員研究員 立命館大学教授 |
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テーマと内容 | 中世社会における穢れと祓い 日本の中世社会においては、穢れの観念が広く民衆社会に浸透する一方、その穢れを祓う様々な方法も成立してきた。その実態を芸能や年中行事のなかから幾つか取り上げ、考察する。 |
2007年12月15日(土曜日)
講師 | 秋定 嘉和/研究センター研究第2部長 池坊短期大学名誉教授 |
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テーマと内容 | 活動写真とアナーキスト ―大正期、大衆文化の創造― 1920年代、創立期の日本映画界は京都・千本の土木産業と強く結びついていた。両者を繋いでいたのは、水平社との縁も深いアナーキスト(無政府主義者)たちであった。その隠された歴史と人間群像を探ってみたい。 |
2007年1月12日(土曜日)
講師 | 福田 雅子/研究センター研究第4部長 ジャーナリスト |
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テーマと内容 | 証言・ドキュメント「全国水平社」 1922(大正11)年2007年3月3日、全国の被差別部落から京都市公会堂へと馳せた人たちは「水平社宣言」を採択。西光万吉とともに宣言をまとめた阪本清一郎や「刺の櫛われらに強いて…」と詠んだ糸若柳子らの証言に拠りながら、水平社消滅の日までを追う。 |
開催要項
時間 :午後2時~3時30分
場所 :池坊学園(室町通四条下る)美心館4階 42教室
受講料:1回 1,000円 ※賛助会員は無料