講座 人権ゆかりの地をたずねて 2008年度

講座内容

2008年5月17日(土曜日)

講師 仲尾  宏/研究センター研究第3部長 京都造形芸術大学客員教授
テーマと内容 朝鮮通信使と伏見城の聘礼
1617(元和3)年、二代将軍徳川秀忠は文禄・慶長役後、二度目の朝鮮使節を伏見城に迎えた。心暖まる歓迎は両国のわだかまりをときほぐす何よりの良薬だった。記録にみるその様子と京都周辺の動静をさぐる

2008年6月7日(土曜日)

講師 山路 興造/研究センター嘱託研究員 佛教大学非常勤講師
テーマと内容 都の橋を訪ねて ーその歴史と伝承―
京都には清らかな水の流れる川がある。この川に架かる橋には、多くの歴史があり、伝承がある。四条橋・五条橋・一条戻り橋・百々橋など幾つかの橋を取り上げ、その歴史と人権に因む問題や逸話を紐解きながら考える。

2008年7月5日(土曜日)

講師 源  淳子/研究センター嘱託研究員 関西大学非常勤講師
テーマと内容 「女人禁制」の地「大峰山」をめぐる伝統と文化
かつて比叡山、高野山などは「女人禁制」であった。結界を定め、女性は登ることができなかった。現在も「女人禁制」を行っているのは、「大峰山」(奈良県)である。「女人禁制」が果たしてきたありようを考える。

2008年9月6日(土曜日)

講師 部落解放同盟改進支部女性部・
外川 正明/研究センター嘱託研究員 京都教育大学教授
テーマと内容 竹田の子守唄 ―歌い継ぐ女性たちー
1970年代、フォークグループ「赤い鳥」が大ヒットさせた「竹田の子守唄」は、その「出自」が明らかになるにつれメディアから消されていった。 いま自らの思いと尊厳を込めて、被差別部落が生んだこの唄を歌い継ぐ女性たちがいる。

2008年10月4日(土曜日)

講師 坂元 茂樹/研究センター研究第1部長 神戸大学大学院法学研究科教授
テーマと内容 近代日本と万国公法  ―パークス暗殺未遂事件を手がかりに―
慶応4年2008年2月30日(1868年2008年3月23日)、イギリス公使パークスは、御所に参内する途中、暴漢に襲われた。この事件の処理にあたって、明治政府は万国公法の知識を必要とした。日本人の万国公法(国際法)との出会いを考える。

2008年11月15日(土曜日)

講師 高野 昭雄/研究センター嘱託研究員 京都女子中学校・高等学校教諭
テーマと内容 京都の近代化を支えた在日朝鮮人
昭和の戦前期、京都市では人口増加に伴い市域が大きく拡張していた。 土木事業・砂利採取業・繊維産業(西陣織・友禅染)・屎尿処理業などの労働者として、京都市を最底辺から支えていた在日朝鮮人について考えてみたい。

2008年12月13日(土曜日)

講師 秋定 嘉和/研究センター研究第2部長 池坊短期大学名誉教授
テーマと内容 映像文化の戦時下統合 ―「永田ラッパ」の人間像ー
映画の世界に活躍した人道の士「鞍馬天狗」が甦った。嵐寛十郎から野村万斎へ。「鞍馬山伝説」から永田雅一は「チャンバラ映画」に甦らせて何を訴えたのか。商売と愛国心から政治と人権の世界へ転回するのか。

2008年1月17日(土曜日)

講師 上田 正昭/研究センター理事長 京都大学名誉教授
テーマと内容 京都のなかの高句麗文化 ―高麗寺跡と樫原廃寺を中心にー
京都市西京区の樫原廃寺跡で、白鳳時代の八角塔の基壇がみつかったがその由来は高句麗にあり、木津川市上狛には飛鳥時代から平安時代初葉にかけての高麗寺跡がある。いずれも山城の高麗氏とのゆかりをもつ。そのえにしを考える。

開催要項

時間 :午後2時~3時30分
場所 :池坊学園(室町通四条下る)美心館4階 42教室
受講料:1回 1,000円 ※賛助会員は無料