講座 人権ゆかりの地をたずねて 2011年度

講座内容

2011年5月21日(土曜日)

講師 山路 興造/研究センター研究第2部長 京都女子大学非常勤講師
内容 花の御所と室町文化―世阿弥・善阿弥・能阿弥―
室町幕府三代将軍足利義満が造営した邸宅「室町殿」は、「花の御所」とも呼ばれ、栄耀・栄華を誇り、ここを舞台に様々な文化が花開いた。これらを担った人びとのなかには、「阿弥号」を名乗っている人が多くいる点も注目できる。「阿弥号」とは何か?

2011年6月18日(土曜日)

講師 山路 興造/研究センター研究第2部長 京都女子学大非常勤講師
内容 都の職掌人たち―中近世における職人たちの集住地―
あまり表にはでないのだが、中世後期から近世にかけて、手に職を持って暮らす職掌人たちを、差別の目で見る傾向があった。その視点は定住して暮らす農業民を基本に置く為政者の政策によって増長するのだが、京都における彼らの実態と集住地を歴史的に検証する。

2011年7月9日(土曜日)

講師 山下 明子/研究センター客員研究員 同志社女子大学非常勤講師
福嶋 由里子/研究センター専任研究員
内容 キリスト教と女子教育-若い女性のためのリーダーシップ養成教育の実践-
女性の政治・経済活動や意思決定への参画度(gem)を高めるためには、教育、特に若い女性のリーダーシッブ教育が鍵となる。今回は、京都におけるキリスト教と女子教育に注目し、その歴史と現在の取組みを探る。

2011年9月24日(土曜日)

講師 仲尾 宏/研究センター第3部長 京都造形芸術大学客員教授
内容 朝鮮通信使と京都大仏殿
1595年、豊臣秀吉によって発願・建立された京都大仏殿は数奇な運命を辿ったが、江戸時代の朝鮮通信使のこの大仏の見物とその場での供応を巡って さまざまな葛藤があった。その実情から見えてくるものを考えてみる。

2011年10月29日(土曜日)

講師 宮本 正明/研究センター嘱託研究員 一橋大学非常勤講師
内容 萬寿寺―在日朝鮮・韓国人との"縁"―
東福寺のそばに位置する萬寿寺は京都五山の一つとして長い歴史を有するが、近現代の時代の中で在日朝鮮・韓国人との関わりを持つ一面がある。萬寿寺と在日朝鮮・韓国人との"縁"をさぐる。

2011年11月19日(土曜日)

講師 秋定 嘉和/研究センター嘱託研究員 池坊短期大学名誉教授
内容 京都府水平社創立をめぐる人びと―菱野貞次と朝田善之助―
全国水平社は日本の人権運動の開始を告げるものであった。京都で創立された京都府水平社では、とりわけ菱野貞次と朝田善之助が京都市の南北の地で重要な役割を果たしていた。その意義を今日、問い直してみたい。

2011年12月10日(土曜日)

講師 菅澤 庸子/研究センター嘱託研究員 京都学園大学非常勤講師
内容 清水寺顕彰碑と蝦夷観の変遷―田村麻呂伝承とアテルイ―
古代東北戦争における日本側の英雄・坂上田村麻呂と蝦夷(えみし)の首長・アテルイ。両者はその後の歴史の中で対照的な姿で語られている。田村麻呂伝承にみられる蝦夷の姿と現在の両者像について考察する。

2011年2月18日(土曜日)

講師 上田 正昭/研究センター理事長 京都大学名誉教授
内容 京都のなかの朝鮮文化(その2) ―平安遷都と渡来の人びと―
延暦13年(794年)の2011年10月、都は長岡京から平安京へ遷った。その平安京のなりたちと渡来の人びととのかかわりを坂上田村麻呂をはじめとする渡来系氏族を中心に考察する。

開催要項

時間 :午後2時~3時30分
場所 :池坊学園(室町通四条下る)美心館4階 42教室
受講料:1回 1,000円 ※賛助会員は無料