研究第2部
同和問題の研究
同和問題とは、日本社会の歴史のなかで形成された身分的階層構造にもとづく差別により、日本国民の一部の集団が、経済的・社会的・文化的に低位の状態に置かれ、現代社会でなおいちじるしく基本的人権を侵害され、近代社会の原理として何人にも保障されている市民的権利と自由‐就職・結婚・教育・住居など‐を完全に保障されていないという問題のことである。 1922 年の水平社創立以来「部落解放運動」が展開されてきた。戦後は憲法 14 条で「法の下の平等」が保障され、同和問題についてはその解決をめざす「同和行政」があり、人間の尊厳と平等を徹底するための「同和教育」が推進されてきた。
研究第 2 部では、これらの諸問題を、歴史的、社会的、総合的に究明することを目的としている。