研究第5部
人権教育の理論と方法の研究
国連が提唱した「人権教育のための10年」やその後の「人権教育のための世界プログラム」に象徴されるように、人権教育は近年、国際社会において一層重要な関心事となっている。マイノリティのエンパワメントと豊かな人権文化の構築をめざして、日本の人権教育は同和教育を中心に大きく発展し、今では学校教育や社会教育だけではなく、企業研修や人権のまちづくりにもその裾野を広げている。ただ理論的体系化の作業はまだ不十分であり、国際的な人権教育の理論や実践にも学びながら、日本の実情に即した人権教育を発展させる必要がある。
研究第5部では、同和教育など反差別教育、多文化共生教育、異文化間教育、国際理解教育、ジェンダー平等教育、障碍者の人権と教育、市民性教育、平和教育、成人基礎教育、子どもの人権など、人権教育のさまざまな関連領域における従来の研究や実践の成果を踏まえながら、学際的で実践的な人権教育理論とその方法論の構築をめざしている。